正味10ヶ月ぶりのブログがAVのレビュー(的な何か)てのもどうかと思うが。

だってしょーがないじゃない、感想文コンテストやるとか言うんだもん←
という訳で、コレ↓を見てのお話です。

「私、Hがしてみたいんです」 戸田真琴 19歳 処女 SOD専属AVデビュー | アダルトDVD,AV,オンラインショッピングの総合サイト ソフトオンデマンド

「感想文というより“戸田真琴論”になってしまいました(そしてかなりイタい)」

アダルトビデオとして、単純に新人女優のデビュー作として見れば、平凡な作品だと思う。

厳格な家庭に育ち、男性と交際したことがないという(必然的に処女な)一人の女の子が、アダルトビデオの門を叩き、カメラの前で裸体を晒し、初めてのセックスをする。初恋の男性を思ううちに覚えたという(うぶなキッカケの割には初々しさがない)自慰行為を披露し、数人の男優と交わる中で、眠っていた性癖を引き出され“成長”していく──

“関連情報”を知らなければ、こんな平板な感想になるかもしれない。でもそれじゃあんまりだよな…そう思わせるのは、作品を見る前の時点でSNSを通じて彼女のことをそれなりに知っていた(つもりになっている)からだろう。

彼女の存在を知ったのは、アダルトメディアライター・安田理央氏のtwitterだった。長年AVを見てきた安田氏が特定の女優さんを“推す”のは珍しい気がして、彼をそれほど虜にした戸田真琴とは何者なのか興味が湧いた。早速、彼女のtwitterをフォローしてみる…リプが多い(そこか)。

リプに埋もれて元のツイートが分からないくらい、ソーシャル疲れを起こさないか心配になるほどマメに返事をしている。デビュー間もない地下アイドルみたいだ…もともとAV女優はSNSなんて言葉が出る以前からブログやイベントを通じてファンと交流することが案外多くて、ある意味“会いに行けるアイドル”的な存在だったけど。後から始めたブログも含めて、自分の思いを誠実に綴ったかと思えばさり気なくイベント参加やDVD購入を促したりして、セルフブランディングが上手いことに驚かされる。

そんな中で「あ、頭いいわ、このコ。」と思った出来事があった。
デビュー作のサンプルを見た僕の感想に対する彼女の返しを見たときだ。

 一瞬何を言われているのか分からなかったが、おそらく彼女は「この人は過去にたくさんAVを見ていて、それを基準にこういう評価をしている」と推測して、1時間半でこんなリプと引用RTを書いたのだ(他にも押し寄せるリプに対応しながら)。しかも“リプと引用RTで微妙に文章を変える”というテクも使って…作品の冒頭で彼女は「大学で心理学を学んでいる」と話しているが、本当にそうなんだろうと思えてくる。軽い戦慄さえ覚えた。

そして共感した部分がある。インタビューで“人肌の温もり”について語っていることがときどきあるのだ。

「人間って温かいんだなぁ、って思いました。人とカラダを重ねるのって気持ちいいんですね」(週刊プレイボーイ2016年7月11日号より)

恥ずかしながら、自分が風俗店に行くようになってから感じたことと似ている。たとえ擬似恋愛的行為でも温度は感じるし、肌を合わせることで感じる安らぎもある。“する”のではなく“してもらう”ことで得る快感もあるし、カラダの相性や会話の相性の難しさもある。そこから自分についていろいろ考えてしまったりもして。自分が40歳直前でようやく知ったことを、彼女はハタチ前に知ったのかもしれない。

一つの作品の中だけでも表情は少し垢抜けて、(テーマに沿った形とはいえ)プレイは大胆になっていく。やがてSNSでは無邪気な笑顔を撒き散らしながらも、無造作なヘアの生え際がキレイに揃えられたり、淡々とした自慰行為に起伏がついてきたりするのかもしれない。それでも彼女には、初々しさを失うことを恐れないで前へ進んでほしいと願う。それがAV女優・戸田真琴の、そして「戸田真琴」を名乗る一人の女性の成長につながると思うから。