KBCラジオpodcast「金子哲也 バス語り記」感想
◉一連の報道を知り、ネットであれこれ検索して思ったのは(これは“FeliCaの終わりの始まり”かもしれない)ということでした。オレンジカードが始まったのが1985年で販売終了が2013年、自動改札に差し込んで使うイオカードは1991年開始で2006年に改札対応を終了、そしてSuicaは2001年にスタート。次世代の技術が出てきてもいい感じではあります◉各バス事業者側は「機器更新だと助成金は出ないけど新システム導入なら“新規”扱いになるから助成金が出る!ならそっちにしよう」とでも考えたのでしょうか。機器更新だと12.1億なのが新システムは6.7億になる(助成金出るから実質2億という説も)のですが、くまモンのICカードはFeliCaベースなので新システムでもハードウェア的には交通系ICカードの読み取りは可能な筈です。となるとそんなにクラウド化がめんどくさいのか…いや新システムだってクラウドベースでしょうよ、どんだけショバ代をせしめたいのか◉ちょっと深読みすれば、各バス事業者は(あと何年かしたら、また決済システムの主流って変わるんじゃね?だったら今は安いのにして、新しい仕組みが出てきたらそれに乗り換えればまた“新規”扱いになるんじゃね?)とか考えてるのかもしれません◉たとえば9月スタートの広島電鉄(+NEC)のMOBIRY DAYSはスマホ画面のQRコードを車内の端末にかざすのが基本ですが、別途ICカードも発行するということで、これはくまモン!PayとくまモンのICカードの関係性に近く、くまモンのICカードの開発にNECが関わっていることを考えるとある程度の互換性はありそうです(くまモン!Payが来春サービス開始予定なのはそれが理由かも)◉MOBIRY DAYSのICカードがFeliCa仕様なのか、クレカと同じNFC-A/Bなのかは分かりませんが、互換性を気にする必要はないので安価なNFC-A/Bの採用は十分に考えられます。かくしてくまモン!PayはMOBIRY DAYSのスキン違い版かもしれず、他の地方交通事業者が続々採用してデファクトになったりするかもしれません(JR東日本エリアは地域連携ICカードがあるので除く)◉今回の話題で名前は出てきませんが、もしかしたらこのマーケットを狙ってるんじゃないかと個人的に思っているのがAirPayやSquareといった個人・小規模店舗向けの決済サービスです。市販のタブレットやスマホも決済用端末に使えて事業者規模に応じて機器構成を柔軟にできるし、クレカのタッチ決済も交通系ICもQR/バーコード決済も対応可能です。携帯電話の回線を使うため速度が遅く安定性に欠ける印象がありますが、クリアすべき問題点が分かりやすい(通信途絶時の対応など)とも言えますし、開発力はあると思うので期待しているのです◉つらつらと書き連ねてみましたが、将来的にSuica(FeliCa)は相応の処理速度が求められる大都市圏の規格として細々と命をつなぎ、その他の地域ではQRコードかクレカのタッチ決済が主流になっていくんだろうなと思います◉まぁでも、Suicaがデビューしたときに“スマホ”なんてモノが出てくるなんて、そしてその中にSuicaが入るなんて、ましてスマホの画面でSuicaっぽいことができるなんて考えた人はたぶんいないでしょう。だからこの後も、なんか新しい仕組みが出てきそうな気がするんですよね…
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